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その河野が航空自衛隊に入隊したのは平成2年3月。
初任地は第6高射群だが、航空自衛隊は陸自と異なり、初任地から職種を直接推測することができない。
ただ河野の場合、平成7年3月からの第2術科学校時代に米陸軍防空学校に留学経験があるために、おそらく高射が本職であると思われる。
(画像提供:航空自衛隊習志野基地公式Webサイト)
その後、高射の現場では三重県白山町に所在する第4高射群第14高射隊長を務め、また補給の現場でも補給本部や第4補給処資材計画部長などの要職を歴任。
中央では防衛、総務、人事の各部を廻るなど広く知見を積んだ上で、平成29年12月、第1高射群司令に着任した。
なお、その河野と同期である防衛大学校第34期期相当の幹部だが、最初の空将補が選抜されたのが2015年夏の将官人事であり、最初の空将が選抜されるのが2021年夏の将官人事となっている。
そして2018年8月現在で、空将補にある幹部は以下の通りだ。
小笠原卓人(第34期)・西部航空警戒管制団司令兼春日基地司令(2015年7月)
佐藤信知(第34期)・第8航空団司令兼築城基地司令(2015年7月)
小島隆(第34期)・中部航空方面隊副司令官(2016年12月)
谷嶋正仁(第34期)・南西航空方面隊副司令官(2016年12月)
横尾広(第34期)・南西航空警戒管制団司令(2017年7月)
坂本浩一(第34期)・防衛大学校防衛学教育学群長(2017年12月)
※肩書はいずれも2018年8月現在。( )は空将補昇任時期。
※2018年夏の将官人事で昇任した空将補については、期別未確認のために追記する可能性あり。
以上のようになっており、34期組からは小笠原と佐藤が、頭一つ抜けた形になっている状況だ。
河野については、第1高射群司令という要職を任されたほどの幹部である。
あるいは各地の航空方面隊で要職に着任し、高射の立場からさらに最前線で、指揮を執っていくことになるのではないだろうか。
北東アジアの緊張がもっとも高まっている時期に、首都圏の防空を任されたほどの幹部である。
その動向には今後も注目し、そして応援していきたい。
※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。
(画像提供:航空自衛隊習志野基地公式Webサイト)
◆河野順一(航空自衛隊) 主要経歴
平成
2年3月 航空自衛隊入隊(第34期)
3年2月 第6高射群
7年3月 第2術科学校
11年3月 南西航空混成団司令部
14年3月 航空幕僚監部防衛部
17年8月 第4高射群第14高射隊長
18年12月 補給本部
20年3月 航空幕僚監部人事教育部
22年8月 航空総隊司令部
24年4月 航空幕僚監部防衛部
26年12月 第4補給処資材計画部長
28年7月 航空幕僚監部総務部総務課情報公開・個人情報保護室長
29年12月 第1高射群司令
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