その瀬田が陸上自衛隊に入隊したのは、先述のように平成6年3月。
1等陸佐に昇ったのが平成25年7月なので、1選抜後期（先頭グループ）となるスピード出世だ。
初任地は別府に所在する第41普通科連隊であり、同地で初級幹部としての見識を積み上げている。
（画像提供：陸上自衛隊第2師団公式Webサイト）
以降、幹部学校のCGS（指揮幕僚）課程を修了すると中隊長職は第22普通科連隊（多賀城）で経験。
さらに同じ東北方面隊で第6師団3部訓練班長を経て、第8師団（北熊本）に転じ3部長を。
中央では陸幕の教育訓練部などで要職を歴任し、連隊長職は北海道遠軽に所在する第25普通科連隊で指揮を執った。
その後職として、平成30年8月に統合幕僚監部の首席参事官付計画調整官に着任している。
これらのキャリアの中でも最も印象深いのは、やはり第25普通科連隊長のポストだろうか。
北海道北部の、なにもない極寒の雪深い遠軽町に所在する普通科連隊だが、やはりその立地上、伝統的にスキーや冬期戦技に長けていることで知られる。
また、経済的に自衛隊に依存するところも大きく、その曹士の多くが地元の遠軽出身だ。
そのため、第25普通科連隊と地元との関係は非常に良好で、町のメインストリートは別名「連隊通り」と呼称されるなど住民と自衛隊の距離は極めて近い。
同地で連隊長を務めるということは、瀬田にとっても、「地域とともに」という陸自のキャッチフレーズを再確認できる非常に良い経験になったのではないだろうか。
住民が自衛隊を身近に感じ、また自衛隊は住民のために尽くす、非常に理想的な関係が、この遠軽の地には根付いている。
では最後に、瀬田と同期である38期組の動向を見てみたい・・・と言いたいところだが、38期組は最初の陸将補が選抜されるのが2019年夏の将官人事だ。
そのため2018年8月現在では、1選抜（1番乗り）でも1等陸佐であり、そのご紹介は膨大なので割愛させて頂きたい。
いずれにせよ、第38期組は2018年度で47歳になる年齢である。
2020年代後半にかけて、我が国の平和と安全はこの世代が中核になって担っていくことになるだろう。
そしてその一人である瀬田だ。
その活躍には今後も注目し、そして応援していきたい。
※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。
（画像提供：陸上自衛隊第2師団公式Webサイト）
◆瀬田晃一郎（陸上自衛隊） 主要経歴
平成
6年3月 陸上自衛隊入隊（第38期）
6年 月 第41普通科連隊（別府）
15年 月 幹部学校指揮幕僚課程（目黒）
17年 月 第22普通科連隊中隊長（多賀城）
19年 月 第6師団3部訓練班長（神町）
21年 月 陸上幕僚部教育訓練部教育訓練課
24年 月 幹部学校（防研）
25年7月 1等陸佐
25年 月 幹部学校戦術教官
26年 月 第8師団3部長（北熊本）
28年3月 第25普通科連隊兼遠軽駐屯地司令（遠軽）
30年8月 統合幕僚監部首席参事官付計画調整官（新宿）
ポン on これまで本当にありがとうございました！: “管理人さんへ こんばんは、 ポンです。 お時間があるときにぜひ更新をお願いします…” 4月 23, 20:12
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