佐藤信知(第8航空団司令・空将補)|第34期・航空自衛隊

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その佐藤が航空自衛隊に入隊したのは、平成2年3月。

1等空佐に昇ったのが21年1月、空将補に昇ったのが27年8月なので、共に34期組1選抜(1番乗り)となるスピード出世だ。

ただでさえ将官に昇る幹部の数が少ない航空自衛隊において、1選抜で空将補に昇ることは文字通り、同期の最優秀幹部の一人であり、近い将来の航空幕僚長候補の一人と言っても言い過ぎではないだろう。


(画像提供:航空自衛隊築城基地公式Webサイト


(画像提供:航空自衛隊築城基地公式Webサイト

なお上記の写真だが・・・

なぜか築城基地の公式Webサイトでは、戦闘機や連絡機(T-4)などに搭乗する佐藤の勇姿が全く掲載されていない。

その代りにこのような、ハッチャケている佐藤のおもしろ画像がたくさん発掘できる(笑)

これはこれで、親しみやすい基地司令という広報さんの広報戦略なのかも知れない。

ちなみに、上記画像1枚目で佐藤が着用しているスニーカーは、ABCマートであれば12000円ほどで売っているアシックスのランニングシューズだ。

衝撃吸収に優れるランナー御用達の1足だが、もしかしたら佐藤も、普段からランニングで体を鍛えているのだろうか。

 

話を佐藤のキャリアに戻したい。

佐藤のパイロットとしてのデビューは、平成6年5月の小松基地。

第6航空団第303飛行隊の一員として、小松基地でF-15戦闘機を任されることになった。

以降、飛行の現場では第6航空団第306飛行隊、第7航空団第305飛行隊長などの要職を歴任。

中央(航空幕僚監部)では主に防衛部でのポストを任され、防衛調整官や装備体系課長などの要職を務めた。

そして先述のように、空将補昇任と同時に第2代となる航空戦術教導団司令に着任。

その後職として、平成29年9月から第8航空団司令を務めている。

1選抜で出世を続けるエースらしい、非常に充実したキャリアを誇る幹部の一人だ。

 

では次に、その佐藤と同期である34期組の動向について見てみたい。

34期組は、2015年に最初の空将補が選抜された年次であり、最初の空将が選ばれるのは2021年の予定だ。

そのため、同期の出世頭は空将補ということになるが、2018年10月現在で以下の幹部たちが、その任にあたっている。

 

小笠原卓人(第34期)・西部航空警戒管制団司令兼春日基地司令(2015年7月)

佐藤信知(第34期)・第8航空団司令兼築城基地司令(2015年7月)

小島隆(第34期)・中部航空方面隊副司令官(2016年12月)

谷嶋正仁(第34期)・南西航空方面隊副司令官(2016年12月)

横尾広(第34期)・南西航空警戒管制団司令(2017年7月)

坂本浩一(第34期)・防衛大学校防衛学教育学群長(2017年12月)

※肩書はいずれも2018年10月現在。( )は空将補昇任時期。

※2018年夏の将官人事で昇任した空将補については、期別未確認のために追記する可能性あり。

 

以上のようになっており、34期組からはまずは、小笠原と佐藤が頭一つ抜けた形になっている状況だ。

陸上自衛隊と違い、航空自衛隊では1選抜での将官昇任が直ちに1選抜での空将昇任に一番近い幹部ということにはならないが、それでも佐藤の場合、これほどに王道を歩む幹部である。

いずれ1選抜で空将に昇り、いずれかの航空方面隊司令官に着任した上で、さらに重い職責を担っていくことになるのは確実だろう。

スキンヘッドではっちゃける異色の最高幹部が、この先どこまでの活躍を見せてくれるのか。

その動向には特に注目し、そして応援をしていきたい。

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。


(画像提供:航空自衛隊築城基地公式Webサイト

◆佐藤信知(航空自衛隊) 主要経歴

平成
2年3月 航空自衛隊入隊(第34期)
2年9月 航空教育集団司令部付
6年5月 第6航空団第303飛行隊
10年8月 防衛大学校
12年3月 幹部学校付
13年1月 3等空佐
13年3月 防衛局
15年3月 第6航空団第306飛行隊
16年3月 航空幕僚監部防衛部
16年7月 2等空佐
18年7月 外務省
18年12月 第7航空団
19年8月 第7航空団第305飛行隊長
20年8月 航空幕僚監部運用支援・情報部運用支援課
21年1月 1等空佐
21年8月 幹部学校付
22年8月 幹部学校
22年12月 航空幕僚監部人事教育部養成班長
24年7月 航空幕僚監部防衛部防衛調整官
25年8月 航空幕僚監部防衛部装備体系課長
27年8月 航空戦術教導団司令 空将補
29年9月 第8航空団司令

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