金刺基幸は昭和43年9月生まれ、愛知県出身の海上自衛官。
防衛大学校第36期、幹候は43期の卒業だ。
平成30年3月(2018年3月) 防衛大学校訓練部長・海将補
前職は海上幕僚監部補任課長であった。
(画像提供:海上自衛隊第1掃海隊公式Webサイト)
2018年7月現在、防衛大学校訓練部長を務める金刺だ。
伝統の防衛大学校ラグビー部でならした36期のエリートであり、今後要職を歴任していくことは間違いのない最高幹部である。
なお予めお詫びしておくと、金刺は海将補に昇任したばかりということもあり、プロフィール写真を伴うようなポストをほとんど経験していない。
そのため、mod(防衛省)ドメインの、二次利用をしても問題のない画像が全く見当たらなかったため、金刺が歴任したポストの公式Webサイトからイメージ画像を引用してページを作成している。
ちなみに上記画像は、司令を務めた第1掃海隊のWebサイトからのもの。
2018年3月18日に安倍総理大臣が、第1掃海隊のはつしまを視察した際のものだ。
左端に見えるのが、掃海隊群司令で海将補の白根勉(第32期)。
その右隣が言わずと知れた統合幕僚長の河野克俊(第21期)。
安倍総理大臣を挟んで左側が、はつしま艇長で3等海佐の松葉元昭で、右側が次期海幕長が確実視されている自衛艦隊司令官の山下万喜(第27期)。
さらに右端が、第1掃海隊司令で1等海佐の櫻井真啓(第37期)だ。
金刺はこの第1掃海隊司令を平成20年から務めていたが、当時は今より小規模な隊であったために、2等海佐での補職であった。
なんというか、基準排水量600トンに満たないこの小さな掃海艇上に、錚々たる顔ぶれである。
自衛隊の最高指揮官に自衛隊のトップである統幕長、海自の実力組織を束ねる自衛艦隊司令官が一枚の写真に収まるなど、なかなかあるものではない。
今ここに爆弾が落ちれば・・・(以下自粛)
それにしても、安倍総理の隣に座らされたにも関わらず、松葉艇長は堂々としている1枚になっているが、次期海幕長が確実視されている山下が小さくなっているのはなんともおもしろい構図だ。
おそらく山下の右隣は、外務省から内閣官房に出向中で官房副長官補を務める兼原信克だと思われるが、年齢で言えば山下より2年次上の昭和34年1月生まれ。
これだけ偉い、なおかつ年長者に挟まれてしまえば、さすがに山下も小さくならざるを得なかったのだろうか。
(安倍総理と河野統幕長に挟まれた松葉3佐は、きっと強心臓である・・・)
話を金刺に戻す。
掃海隊群幕僚や第1掃海隊司令を務め、我が国が世界に誇る掃海隊群で指揮を執ってきた金刺だが、安倍総理の視察にも見られるように、その役割の大きさと存在の重要性は近年、増すばかりだ。
2016年には、護衛艦隊から第1輸送隊が掃海隊群隷下に編入され、離島奪還作戦の中核的役割を期待されるまでになっている。
一般に、不発機雷などの処理ばかりがクローズアップされることの多い掃海隊群だが、島嶼部を多く抱える我が国における同隊の用兵思想はむしろ、殴り込み部隊としての役割が期待される。
特に、2018年現在の安全保障環境においては、南西方面諸島の島嶼防衛と、有事の際の奪還作戦を想定せざるを得ない状況だ。
そのような中で、掃海隊の現場で要職を歴任してきた、36期のエースである金刺にかかる期待は、極めて大きい。
ではその金刺。
どのようなキャリアを歩んだ上で最高幹部に昇った将官なのか、少し詳細に見ていきたい。
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