大判英之は昭和39年2月生まれ、山口県出身の海上自衛官。
防衛大学校第30期、幹候は第37期の卒業だ。
平成29年12月(2017年12月) 第2護衛隊群司令・1等海佐
平成30年3月(2018年3月) 海将補昇任
前職は訓練指導隊群司令であった。
なお、第2護衛隊群司令としての指導方針は以下の通り。
【指導方針】
「強」、「優」、「知」
(画像提供:海上自衛隊公式twitter)
2019年5月現在、第2護衛隊群を率いる大判だ。
第2護衛隊群は、ひゅうが型護衛艦の2番艦であるいせに加え、いわゆるイージス艦と呼称される、あたご型護衛艦の2番艦のあしがら、こんごう型護衛艦の2番艦であるきりしま、それに5隻の汎用護衛艦で構成される精鋭部隊となっている。
言うまでもなく我が国の海上防衛を担う主要戦力であり、その動向そのものが既に政治的な意味を帯びる。
もちろん、その司令たる大判についても、その考え方やキャリアと言ったものまでが国際的な関心事となる非常に重要なポストだ。
なお大判については、海将補に昇任して早々となる2018年7月に第2護衛隊群を率いて、米ハワイ沖に赴きRIMPAC(リムパック)2018に参加している。
2年毎のことなのでどこか恒例行事に思われるかも知れないが、リムパックに参加する幹部曹士は、海上自衛隊の選りすぐり隊員たちだ。
この演習に参加できることそのものが非常な栄誉だが、その2018年度の演習は大判が海上自衛隊を率いて参加した。
またRIMPAC2018では、例年お行儀の悪かった中国人民解放軍の海上戦力がついに不招待扱いとされてしまい、参加していない。
なおかつ米軍から直接、陸上自衛隊の西部方面隊が参加を要請され、陸自が誇る島嶼防衛の切り札・12式地対艦ミサイルの性能を披露するという一コマが見られた。
参加するのは第5地対艦ミサイル連隊だが、これら装備が鹿児島から真っ直ぐ伸びる南西諸島の各島しょ部の要所に配置されると、中国人民解放軍は第1列島線の外側に対する作戦行動の自由度を相当程度、失うことになる。
そう言った意味で非常に大きな意味を持つ演習となったが、日米共同対艦戦闘訓練の担任官として西部方面総監であった現陸上幕僚長の湯浅吾郎(第28期)が、米海兵隊との実動訓練の担任官としては初代となる陸上総隊司令官のであった小林茂(第27期)が、それぞれ自ら現地入りして指揮を執る念の入れようであった。
その中にあって大判は海上戦力全体の指揮を執っており、まさに今の自衛隊が誇る、最前線のオールスターが集結しているとても豪華なリムパック2018の顔ぶれになった。
では、そんな重い責任の中で第2護衛隊群を率いてきた大判とは一体どのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
その経歴についても、少し詳しく見ていきたい。
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