麻生敏幸(あそう・としゆき)|第46期・第10特殊武器防護隊長

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その麻生が陸上自衛隊に入隊したのが平成14年3月。

先述のように、その職種は化学科だ。

原隊(初任地)は化学学校に設置され、後に東部方面隊隷下に編成替えとなった第101化学防護隊除染隊であり、同隊で小隊長を務めた。


(画像提供:陸上自衛隊第10特殊武器防護隊公式Webサイト

その後、第1化学防護隊で小隊長を務め、また沖縄に所在する第15旅団隷下で第15特殊武器防護隊の隊長を務めるなど、化学部隊の各地で指揮官を歴任。

一方で、幹部候補生学校の対特殊武器戦教官として教壇に立ち、陸幕では教育訓練や運用・支援でその手腕を発揮した。

そして平成30年3月から第10特殊武器防護隊長に着任し、都市部における特殊攻撃対応にあたる、厳しい任務を遂行している。

 

ところで化学科といえば、忘れてはならない化学科ならではの世界平和への貢献がある。

それは、在オランダ防衛駐在官のポストだ。

数ある防衛駐在官の中でも、化学科の幹部の指定席になっているのはおそらくオランダぐらいであろうと思うが、ではなぜ化学科の幹部がこのポストに着任するのか。

オランダには、化学兵器の拡散防止と使用を禁じる国際条約によって設置された国際機関・OPCW(化学兵器禁止機関)が存在するためだ。

なおかつこの機関は、陸自の関係者が尽力し設立されたということもあり、現在進行系で化学科が世界平和に貢献する、非常に大きな役割を果たしている。

現職では、化学学校長の吉野俊二(第31期)や、北部方面後方支援隊長の平野邦治(第34期)などがそのポストを務めた。

一般の日本人には全く知られていないであろう、それでいて陸自の化学科が世界平和に大きく貢献している、このような事実が存在する。

ぜひ、余り目立つことがないがすごい仕事をしているこの、化学科という職種にもぜひ注目して欲しい。

 

では最後に、麻生と同期である46期組の・・・と言いたいところだが、46期組は2018年現在、1選抜(1番乗り)でも2等陸佐であり数が多く、とても紹介しきれない。

1選抜で1等陸佐に昇るのが2020年1月の昇任1佐人事の予定であり、まさにこれから、我が国の平和と安全を中心になって担っていこうとする年次だ。

 

そんな46期組の一人であり、静かに、そして着実に大きな仕事をこなし続ける麻生である。

その活躍には特に注目し、今後とも応援していきたい。

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。


(画像提供:陸上自衛隊第10特殊武器防護隊公式Webサイト

◆麻生敏幸(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
14年3月 陸上自衛隊入隊(第46期)
14年10月 第101化学防護隊除染小隊長
18年3月 第1化学防護隊小隊長
21年3月 幹部候補生学校対特殊武器戦教官
22年8月 中央特殊武器防護隊第3科
24年8月 #58指揮幕僚課程
26年8月 第15特殊武器防護隊長
28年3月 陸上幕僚監部教育訓練部
29年3月 陸上幕僚監部運用支援・訓練部
30年3月 第10特殊武器防護隊長

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2件のコメント

コロナ対応などでも特殊武器防護部隊は活躍しているのでしょうか。全国の特殊武器防護部隊の隊長はどんな方々なのか興味あります。

もちろん大活躍しています!
あのダイヤモンドプリンセス号にも出動し、防疫活動で尽力されていました。
もちろん、隊員さんの2次感染者0です!

隊長さんは、もちろんどの方もどの部隊でも、尊敬できる素晴らしい方ばかりですが、特殊武器防護部隊の隊長さんは特に、冷静沈着で肝の座った人が多いようです。
我が国が直面する現実的な驚異の最前線で指揮を執ることが求められるポジションですので、そういう方が多いのかも知れませんね。

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