陸将人事|2020年8月・陸上自衛隊

2020年8月、陸上自衛隊・陸将の人事異動が防衛省から発令された。

 

この夏の「市ヶ谷夏の陣」も、本当に多くのインパクトが有る異動が発令され、何から申し上げてよいのかわからないほどだ。

とりあえず、31期組の「陸上幕僚長候補」が出揃ったことは、間違いない。

すなわち、先に北方総監に昇っていた前田忠男(第31期)に続き、西部方面総監に昇った竹本竜司(第31期)である。

他に31期組からは、第15旅団長、陸上総隊幕僚長を務めた原田智総(第31期)が東北方面総監に昇り、沖邑佳彦(第31期)が統合幕僚学校長の重職に転じたが、現下の情勢から考えて前田と竹本の2名に絞られたと考えて間違いないだろう。

 

次に考えたいことは、果たして次の陸上幕僚長は30期組なのか31期組なのか、ということだ。

30期組の陸上幕僚長候補と言えば、以下の3名で間違いがない。

率直に言って、この夏の人事で誰が陸上幕僚長に昇ってもサプライズではなかったほどに、いずれも劣らぬ名将ばかりだ。

 

吉田圭秀(第30期相当)・陸上総隊司令官(普通科出身・2020年4月)

小野塚貴之(第30期)・東部方面総監(施設課出身・2019年8月)

野澤真(第30期)・中部方面総監(野戦特科出身・2019年8月)

※肩書はいずれも2020年8月現在。( )は現職着任時期。

 

そして現在の統合幕僚長と陸上幕僚長はそれぞれ、以下のようになっている。

山崎幸二(第27期)・統合幕僚長(施設科出身:2019年4月)

湯浅悟郎(第28期)・陸上幕僚長(普通科出身:2019年4月)

※肩書はいずれも2020年8月現在。( )は現職着任時期。

 

これ以外に、「次期陸上幕僚長」を考える上で考慮しなければならないのが、以下の人事だ。

井筒俊司(第30期)・航空幕僚長(飛行出身:2020年8月)

※肩書はいずれも2020年8月現在。( )は現職着任時期。

 

この結果、次期統合幕僚長にはどうやら、井筒が着任する見通しになった。

そして今回の航空幕僚長人事は、丸茂吉成(第27期)からの、3代飛ばしての井筒の着任であったのも注目ポイントだ。

つまり、奇数期から偶数期に裏返ったということだ。

 

井筒の統合幕僚長着任は、いくら何でも2020年12月ということはありえない。

早くても2021年4月であり、順当に行けば2021年夏ということになるだろう。

このときに、空幕長はまた偶数から奇数に裏返ることは間違いないが、それは別コラムに譲りたい。

 

であれば、それに先立つ2021年春か、あるいは同じようなタイミングで行われるであろう陸上幕僚長人事も、あるいは31期組に裏返るのではないだろうか。

詳細はまた、「次期陸上幕僚長人事予想」としてコラムを立てたいと思うが、そんなことで、この夏は次期陸上幕僚長までだいたい見えることになった、陸将人事となった。

まずは陸海空の人事を整理した上で、改めて個別の「次期幕長予想」コラムを立てて、根拠のない勝手な落書きをしたいと思っている。

 

なお個人的には、「空白の80年代」以来で、実質的には「史上初」と言っても良い一般大学からの陸上幕僚長である吉田陸幕長を見たい気がしなくもないが、しかし私は前田北方総監も竹本西方総監も大好きである。

つまり、次期陸上幕僚長には誰が昇任しても、今回ばかりは私の大勝利と言えそうだ。

とはいいながら、なんとなく小野塚・東方総監のような気がしないでもない。。

 

いろいろなご意見はあるだろうが、やはりここまで昇る最高幹部はいずれ劣らぬ名将ばかりであり、多くの国民、後援会からの支持も厚い。

誰が「この先」の重責を担っても、ますます一国民として、自衛隊をアツく応援していきたいと思う。

 

なお例によって、アイキャッチ画像の美しい女性は、将官人事とは何の関係もない。

我が国が誇る最強の野戦特科部隊、第2特科連隊で勤務する、清水聖沙都・2等陸士である。

近年、野戦特科と言えばその装備・人員ともに縮小の一途をたどる兵種ではあるが、野戦特科は大陸国家では

「戦場の女神」

と呼ばれ、戦争の帰趨そのものを決定する戦力である。

絶対に失われてはいけない火力であり、そしてそんな国家の安全を左右する重戦力にこのような美人でかわいい隊員さんが居るのだから、オジサンはもう安心して鼻の下を伸ばせるというものだ。

(*´艸`*)

ちなみに2020年8月現在、その第2特科連隊長を務めるのも、陸自屈指のイケメンで管理人も大ファンである丸山徳一(第37期)・1等陸佐だ。

陸自に数多くいるイケメンの中でも、柔和な笑顔と凛々しい横顔が「ギャップ萌え」な高級幹部である。

その活躍にもぜひ、併せて注目をして欲しい。

 

その他、詳細な異動の内容は以下の通り。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:陸上自衛隊北部方面隊公式Webサイト

陸将に昇任させる
(陸上幕僚監部人事教育部長)
陸将 冨樫勇一

(陸上幕僚監部運用支援・訓練部長)
陸将補 末吉洋明

(第5旅団長)
陸将補 小瀬幹雄

(第13旅団長)
陸将補 山根寿一

(陸上自衛隊施設学校長兼勝田駐屯地司令)
陸将補 鵜居正行

 

防衛大学校幹事を命ずる
(第3師団長)
陸将 梶原直樹

 

統合幕僚学校長を命ずる
(第4師団長)
陸将 沖邑佳彦

 

陸上幕僚副長を命ずる
(第2師団長)
陸将 森下泰臣

 

東北方面総監を命ずる
(防衛大学校幹事)
陸将 原田智総

 

西部方面総監を命ずる
(陸上幕僚副長)
陸将 竹本竜司

 

第2師団長を命ずる
(陸上幕僚監部人事教育部長)
陸将 冨樫勇一

 

第3師団長を命ずる
(第13旅団長)陸将 山根寿一

 

第4師団長を命ずる
(陸上幕僚監部運用支援・訓練部長)
陸将 末吉洋明

 

陸上自衛隊補給統制本部長を命ずる兼ねて十条駐屯地司令を命ずる
(陸上自衛隊関東補給処長兼霞ヶ浦駐屯地司令)
陸将 大塚裕治

 

陸上自衛隊関東補給処長を命ずる兼ねて霞ヶ浦駐屯地司令を命ずる
(第5旅団長)
陸将 小瀬幹雄

 

防衛装備庁長官官房装備官を命ずる
(陸上自衛隊施設学校長兼勝田駐屯地司令)
陸将 鵜居正行

 

退職を承認する
(統合幕僚学校長)
陸将 清田安志

(東北方面総監)
陸将 上尾秀樹

(西部方面総監)
陸将 本松敬史

(陸上自衛隊補給統制本部長兼十条駐屯地司令)
陸将 山内大輔

(防衛装備庁長官官房装備官)
陸将 柴田昭市

 

(以上、2020年8月25日付)

防衛省発表資料
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/0825a.pdf

7 件のコメント

  • いつも興味深く、拝読しております。富士学校長の髙田陸将の可能性は、厳しいでしょうか?

    • そうですね。
      私も髙田陸将は本命だと思っていた時期があったのですが・・・。

      陸自の出世ルートがなかなか定まらない昨今とは言え、30期で方面総監に着任されていない以上、髙田陸将は現職が最後の補職になる可能性もあるのではないでしょうか。

  • お久しぶりです。
    今回の人事も色々とツッコミどころが満載でどこから語れば良いか分かりません。
    ①師団長未経験の方面総監誕生
    ②何故、小瀬陸将の関東補給処長
    ③何だった、鵜居陸将の1年だけの施設学校長
    ④29期方面総監勇退の影で29期の第10師団長動き無し?。
    ⑤もういい、関東補給処長からの補給統制本部長という手抜き人事
    すいません陸上幕僚長までは頭が廻りませんでした。

    • 昔、施設科さま、ご無沙汰しています!
      そうですね、1~5すべて、突っ込みどころでしたね!

      中でも、小瀬幹雄陸将の人事は本当に驚きました。
      U出身者の師団長ポストに、数的制限があるということなのでしょうか。
      この後、補給統制本部長→ご退役というルートかもしれず、少し寂しく思います。

  • 31期組で幕僚長候補は竹本陸将か前田陸将とのことですが、31期組でどちらが可能性高いのでしょうか?
    自分が考えるのは、竹本陸将だと思います。
    理由としては
    ・1師団長時代観閲式を成功させ、その後幕僚副長へ就任→政治家との信頼も厚い?
    ・前田陸将は残念ながら世間的には悪者、世間からの要らぬバッシングを受けないためにも我慢…

    しかし31期組の話であって30期から出る可能性はまだあるのでしょうか?

    • 世間的には、おそらく30期組だと予想している人が多いと思います。
      まだまだ、30期組か31期組かはわかりませんね~。

      前田さんか竹本さんか。
      私も正直、この二人ならこちらだろうなあ、という思いはあるにはありますが、秘密にしておきます。。
      だって私が書くと、絶対に外れるんだもん
      (´・ω・`)

      • 個人的には竹本陸将推しなんですけどね…
        今まで生徒出身者が幕僚長になった例はあるのでしょうか?

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