金嶋浩司(かねしま・こうじ)は昭和44年9月生まれ、山口県出身の海上自衛官。
防衛大学校第36期の卒業で幹候43期、出身職種は飛行だ。
平成29年12月(2017年12月) 第4航空群司令・海将補
前職は海上幕僚監部人事教育部人事計画課長であった。
なお、第4航空群司令としての指導方針は以下の通り。
【指導方針】
精強・即応
【細目】
1.「装備全能発揮への挑戦」
1.「働き方改革への挑戦」
1.「安全確立への挑戦」
(画像提供:海上自衛隊厚木航空基地公式Webサイト)
2019年5月現在、第4航空群司令を務める金嶋だ。
第4航空群の司令は、海上自衛隊の飛行出身幹部にとって「エリートの指定席」とも言うべき要職となっている。
このポストを経験した幹部はその後、例外なく海上自衛隊で中心的な役割を果たしている。
というよりも、そのように期待されている幹部だけが座ることができる椅子と言ったほうがより適切かもしれない。
現役では、
菊地聡(第28期)・佐世保地方総監
森田義和(第30期)・呉地方総監部幕僚長
二川達也(第32期)・自衛艦隊司令部幕僚長
松本完(第35期)・航空集団司令部幕僚長
※肩書はいずれも2019年5月現在。
など、いずれも錚々たる顔ぶれがこのポストを通過していった。
そしてその多くが、1佐・将官に1選抜で昇任しているトップエリートばかりである。
退役した幹部では、2017年12月に佐世保地方総監・海将のポストを最後に勇退となった佐藤誠(第26期)や、第29代海上幕僚長を務めた赤星慶治(第17期)も、第4航空群司令の経験者だ。
ちなみに金嶋は、赤星が海上幕僚長に着任した2008年3月から、赤星の副官を務めている。
これほどまでに、海上自衛隊のエースが配置されるのにはもちろんワケがあり、第4航空群が所在しているのは神奈川県の厚木航空基地である。
厚木航空基地は海上自衛隊と米海軍が共同で運行しており、当然のことながら米海軍司令部との関係は密である。
司令はもちろん、幹部の人事異動があれば相互にコミュニケーションを取り、お披露目パーティには礼装で参加する。
海上自衛隊の高官にとって不可欠となる、米海軍との深いコミュニケーションを取ることになるのは必至だ。
逆に言えば、それだけの任務をこなせるものでなければ任されることはないということである。エース級が投入されるのも、当然といったところだろうか。
しかし要職に就くということは、裏を返せば、失敗の取り返しがつかないという事も意味する。
厚木は米海軍との共同運用ということもあり、身内同士で通じるやり方だけでは済まされない様々なルールも存在していることから、過去にも色々な問題が発生したことでも知られている。
そういった意味では、金嶋も非常にタフな、海将補としての初任地になっているのではないだろうか。
ではそんな要職を任された金嶋とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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