その深澤が航空自衛隊に入隊したのは昭和61年3月。
パイロットとしての初任地は築城基地に所在する第8航空団で、平成元年の配置ということでF-1戦闘機でのパイロットデビューであったと思われる。
(画像提供:航空自衛隊三沢基地公式Webサイト 広報みさわ432号※PDF注意)
(画像提供:航空自衛隊三沢基地公式Webサイト 広報みさわ421号※PDF注意)
なお上記画像1枚め、真ん中に写るのが深澤だが、その左に立つメガネの人は・・・
北部航空方面隊司令官を務める空将・城殿保(第29期)だ。
なんというか、F-15戦闘機のパイロットとして鳴らした城殿も、戦闘機から降りて食事をしてる様子は、どこにでもいるオッチャンのようにみえる・・・。
【★★★】が無ければ、もしかしたら気が付かなかったかもしれない。。
話を深澤に戻したい。
1等空佐以降、現場指揮官としては第3航空団飛行群司令、第7航空団司令兼ねて百里基地司令などで指揮を執る。
中央(航空幕僚監部)では、総務課渉外班長、総務部広報室長、総務部総務課長と言った要職を歴任。また統合幕僚監部でも、運用第2課の運用調整官を務めている。
そして平成27年12月、北部航空方面隊副司令官に着任し、その後職として航空幕僚監部監理監察官に転じ、活躍している。
先述のように、全軍を俯瞰する能力が求められる非常に重要なポストだ。
深澤にかかる、空自内外の期待は極めて大きい。
では最後に、その深澤と同期である30期組の人事の動向についてみてみたい。
30期組は、2017年夏の将官人事で最初の空将が選抜された年次にあたる。
いわば、そろそろ同期の航空幕僚長候補が出揃ったと考えても良い頃ということになるが、その候補者たる空将として活躍しているのは、2018年12月現在で以下の幹部たちだ。
金古真一(第30期)・中部航空方面隊司令官(2017年8月)
井筒俊司(第30期)・西部航空方面隊司令官(2017年8月)
上ノ谷寛(第30期)・南西航空方面隊司令官(2017年12月)
※肩書はいずれも2018年12月現在。( )は空将昇任時期。
以上のようになっており、まずはこの3人が、30期組の航空幕僚長候補として今後も人事の中心になっていくのではないだろうか。
深澤については、駐イスラエル防衛駐在官を務めるなど、我が国にとって非常に重要な知見を積み上げた、幅広い領域に強みを持つ最高幹部だ。
航空幕僚監部の監理監察官としてのポストももう2年になるので、おそらく間もなく、2018年12月にさらに重要なポストへ、転じることになるのではないだろうか。
航空観閲式を担当するなど、非常に多くの印象的な仕事をこなしてきた深澤のご紹介であった。
今後ともその動向には注目をし、そして変わらず応援していきたい。
※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。
(画像提供:航空自衛隊車力分屯基地公式Webサイト)
◆深澤英一郎(航空自衛隊) 主要経歴
昭和
61年3月 航空自衛隊入隊(第30期)
平成
元年5月 第8航空団
9年1月 3等空佐
8年3月 幹部学校付
12年2月 航空幕僚監部運用課
13年1月 2等空佐
15年3月 航空中央業務隊付
16年6月 イスラエル防衛駐在官 1等空佐
19年7月 航空幕僚監部総務課渉外班長
20年8月 統合幕僚監部運用第2課運用調整官
21年8月 第3航空団飛行群司令
23年4月 航空幕僚監部総務部広報室長
24年12月 航空幕僚監部総務部総務課長
26年3月 第7航空団司令兼百里基地司令 空将補
27年12月 北部航空方面隊副司令官
28年12月 航空幕僚監部監理監察官
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