伊藤秀人(いとう・ひでと)|第34期・海上自衛隊

伊藤秀人は昭和42年9月生まれ、北海道出身の海上自衛官。

防衛大学校第34期の卒業で41幹候、出身職種は航空機整備だ。

平成28年7月(2016年7月) 航空集団司令部幕僚長・海将補

前職は海上幕僚監部総務課長であった。

航空集団司令部幕僚長への着任と併せての、海将補昇進を果たしている。

2017年9月現在で伊藤が補職されている海上自衛隊航空集団は、自衛艦隊隷下にあり、海上自衛隊における航空戦力の全てをその隷下に収めている。

総人員1万人を越える大所帯であり、厚木基地にその司令部を置くが、その指揮する航空群は北は青森から南は沖縄まで、以下のようになっている。

第1航空群(鹿屋航空基地・鹿児島)、第2航空群(八戸航空基地・青森)、第4航空群(厚木航空基地・神奈川)、第5航空群(那覇航空基地・沖縄)、第21航空群(館山航空基地・千葉)、第22航空群(大村航空基地・長崎)、第31航空群(岩国航空基地・山口)

海上自衛隊航空集団は、戦前で言うところの海軍航空隊であり、このうちSH-60J及びSH-60Kは海上自衛隊のDDH(ヘリ搭載型護衛艦)に搭載され運用されている艦載機部隊だ。

これら機種の搭乗員は陸海空自衛隊で唯一の「艦載機パイロット」であって、その戦力の高さはもちろん、「空母艦載機」パイロットに選ばれた者の士気は極めて高く、その能力も卓越しており、我が国の対艦・対潜戦闘において基幹をなす部隊であると言っても良いだろう。

海上艦艇はもちろん、海中深く潜む敵性艦艇をあぶり出し、またSH-60Kにおいてはその増強された強力な武装で、幅広い戦闘任務にも従事できるようになった。

また、回転翼機という特性上もあってそのレーダーサイトとしての任務も大きく、一度護衛艦から飛び立てば護衛艦周辺を広く哨戒できることからも、その存在は欠かすことができない。

その他、71航空隊(31航空群隷下)や72航空隊(第22航空群隷下)のように、救命救急や航空救難に従事する部隊を擁するなど、我が国の海上航空を担う部隊として、その役割は極めて多岐にわたっており、そして安全保障上の要となる実力集団となっている。

このような、非常に大きな責任を持つ航空集団司令部において幕僚長を務める伊藤だが、そのキャリアは常にエリート街道を駆け上がってきた、華麗なものとなっている。

伊藤が防衛大学校を卒業後、海上自衛隊に入隊したのが平成2年3月。

そして1等海佐に昇ったのが平成21年1月なので、同期の1選抜で1等海佐に昇っていることになる。

そして海将補に昇ったのが平成28年7月。

海将補への昇進は7年掛かっているのでわずかに足踏みであったが、特に大きな遅れということには当たらない、48歳(49歳になる年)での堂々の海将補昇進であった。

なお、ここまで早い出世で上まで来ると、さすがに同期たちとの兼ね合いで将来の海上幕僚長候補となり得るのか、というのも気になるところだが、2017年9月現在で、海自の第34期組出世頭は以下の者たちとなっている。

泉博之(第34期相当)・第2護衛隊群司令

江川宏(第34期)・情報本部情報官

大西哲(第34期)・海上幕僚監部監察官

福田達也(第34期)・第4護衛隊群司令

大町克士(第34期)・第22航空群司令

そして、伊藤秀人(第34期)・航空集団幕僚長だ。

この6名は、1等海佐に昇ったのは皆同じで平成21年の1月。

今のところ完全に横一線といっても良いが、海将補に昇った時期にやや差があり、大町と福田が平成27年8月に1番乗りで海将補に昇った。

伊藤はそれに遅れること1年、平成28年7月の海将補昇進であったので、やや出遅れたとも言えるが、海将補のポストまでくると上がつかえ始めることもあり、エースの1選抜全員に同じタイミングでポストが用意できることはない。

中には、航空自衛隊の山田真史(28期)のように、1選抜でありながら将補に昇る時期が同期の出世頭に比べ2年も遅かったにも関わらず、空将補のポストを5年で駆け抜け空将に昇り、2017年9月現在で、次の次の航空幕僚長候補を争っているという者もいる。

そのようなことからも、34期と言えば将補とは言えまだ「若手最高幹部」だ。

この6名はこれからの実績によって大きく評価を変え、そして海将に昇るものが絞られ、おそらく6~8年後くらいには、この中から海上幕僚長が生まれる可能性がある。

南西方面における中国の傍若無人な振る舞いは、我が国の安全保障環境に極めて大きな脅威となって立ちはだかる。

伊藤のような34期世代がこれから先の5年を、実質的に指揮し、日本の平和と安全を守っていく世代となるはずだ。

ぜひ切磋琢磨し、それぞれの現場で大きな成果を上げてくれる事を期待したい。

◆伊藤秀人(海上自衛隊) 主要経歴

平成
2年3月 海上自衛隊入隊
13年1月 3等海佐
16年7月 2等海佐
16年10月 第4航空群第4整備補給隊第41検査隊長
18年3月 自衛艦隊幕僚
19年3月 海上幕僚監部防衛部
19年9月 防衛大臣官房秘書課
20年8月 統合幕僚監部防衛課
21年1月 1等海佐
22年7月 海上幕僚監部業務計画班長
24年8月 第31航空群第31整備補給隊
26年10月 海上幕僚監部総務調整官
27年3月 海上幕僚監部総務課長
28年7月 航空集団司令部幕僚長 海将補

自衛隊高級幹部名簿一覧に戻る

トップページに戻る

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省海上自衛隊 小月教育航空隊公式Webサイト(艦載機写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/oz-atg/butai/ozats/fs/fs.html

防衛省海上自衛隊 自衛官募集公式Webサイト(航空機整備写真)

http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/sp/streaming/movie/story/sea/kind/subject09/index.html

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする