坂下栄治(さかした・えいじ)|第29期相当・陸上自衛隊

坂下栄治は昭和36年9月生まれ、長崎県出身の陸上自衛官。

幹部自衛官のキャリアとしては、東洋大学経済学部を卒業し、幹候66期を修了しているので第29期相当になる。

出身職種は判明しないが、おそらく会計科と思われる。

平成28年12月(2016年12月) 陸上自衛隊中央会計隊長・陸将補

前職は東部方面総監部総務部長であった。

2018年3月現在、中央会計隊長を務める坂下だ。

ページ末尾の略歴にも記している通り、陸上自衛隊に入隊したのが実に昭和52年。

防衛大学校第21期入隊の統合幕僚長・河野克俊(第21期)が昭和52年3月の海上自衛隊入隊であることを考えるとおわかり頂けると思うが、陸上自衛隊生徒出身で、生徒は23期の卒業である。

その自衛官生活は、15歳の頃から実に40年以上に及ぶ。

防大27期相当、28期相当には生徒出身の現役将官はいないはずなので、あるいはその自衛官生活の長さは、河野に次いで現役自衛官として2番めの長さということになりそうだ。

若年より、現場を支える陸曹として過酷な訓練と任務に励みながら、同時に東洋大学2部の経済学部に進学。

勤務と両立させ無事に卒業すると、幹候66期として幹部自衛官の一歩を踏み出したが、66期はストレートであれば、昭和37年度生まれの幹部が入隊する年次だ。

つまり昭和36年9月生まれの坂下は、自衛官としての極めて厳しい任務をこなしながら、僅か1年の遅れで幹部コースに乗ったということになる。

まさに呆れるばかりの努力の人であり、意志さえ強く持てば、人の努力には限界がないことを結果で示しているかのような凄い幹部だ。

さてその坂下だが、中央会計隊長として、全国の方面隊に所在する会計隊を統制する責任を担う。

各地に所在する会計隊は、隊員の給与や旅費、需品や資材の調達等を任務とするが、その仕事柄一般企業の担当者と接することも多いポジションだ。

そのため良い意味でも悪い意味でも、数字に卓越した技能を持ち合わせていることから、高い倫理観を持って職務に臨む素養が求められる。

その責任者であれば言わずもがなであり、あるいはこの補職からも、坂下の実直で誠実な人柄が窺えるようだ。

さて次に、坂下の幹部自衛官としてのキャリアと、同期である29期の状況について見てみたい。

坂下が幹部候補生学校に入校し、初級幹部としての1歩を歩みだしたのが昭和60年3月。

1等陸佐に昇任したのが平成16年1月なので、29期組1選抜でのスピード出世だ。

陸将補に昇任したのが平成28年12月であったので、およそ13年に渡り1佐として現場の指揮を執り続けたことになり、生徒出身の幹部ということも併せ、誰よりも現場を知り尽くす。

まさに、現場を知り尽くす最高幹部という意味では、陸上自衛隊で坂下の右に出るものはいないという頼りになる陸将補だ。

そして29期の動向だが、既に同期の陸上幕僚長候補レースの”最終出走馬”は固まっており、人事に大きなサプライズは残っていない状況になっている。

2018年3月現在だが、その29期組で陸将にあるものは以下のとおりだ。

本松敬史(第29期)・統合幕僚副長(2016年7月)

上尾秀樹(第29期)・防衛大学校幹事(2016年7月)

高田克樹(第29期)・陸上幕僚副長(2016年7月)

納富 中(第29期)・第9師団長(2016年7月)

柴田昭市(第29期)・第1師団長(2017年3月)

山内大輔(第29期)・陸上自衛隊関東補給処長(2017年3月)

清田安志(第29期)・第6師団長(2017年8月)

※肩書はいずれも2018年3月現在。( )は陸将昇任時期。

この中でも、29期組から陸上幕僚長が選抜されることがある場合、本松、上尾、高田の3名に絞り込まれたと言って良いが、納富にもまだ可能性が残されている。

他の将官については、あくまでも陸上幕僚長候補という意味においてではあるが、既に追いつくのは不可能であり、29期組の陸幕長候補レースは終わっていると言って良いだろう。

坂下については先述の通り、誰よりも長い自衛官生活、誰よりも現場に精通した極めて豊富な経験、そしてそこで培われた知見から生み出される確かな仕事ぶり。

その仕事ぶりで我が国の平和と安全を根底から支える屋台骨であり、そしてこれからもあり続けるであろう。

このようないぶし銀の幹部自衛官こそ我が国の宝であり、組織を強靭たらしめる核心だ。

これからもその活躍には注目し、そして応援していきたい。

◆坂下栄治(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
52年4月 陸上自衛隊入隊(第29期相当)

平成
8年1月 3等陸佐
11年7月 2等陸佐
16年1月 陸上幕僚監部装備計画課 1等陸佐
16年8月 幹部学校付
17年8月 研究本部研究員
17年12月 陸上幕僚監部厚生課厚生班長
19年12月 中部方面総監部会計隊長
22年3月 陸上幕僚監部会計課長
23年8月 研究本部主任研究開発官
24年12月 東北補給処副所長
27年4月 東部方面総監部総務部長
28年12月 中央会計隊長 陸将補

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 関東補給処公式Webサイト広報誌第36号(顔写真)

http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/eadep/sabu07.html

防衛省 公式Webサイト(広報画像)

http://www.mod.go.jp/j/publication/tour/ichigaya/ippan/index.html

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