高原敏訓(1等陸佐)|第33期・第50普通科連隊長

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その高原が陸上自衛隊に入隊したのは平成元年3月。

原隊は先述のように、旭川に所在する第9普通科連隊であった。

(画像提供:陸上自衛隊第50普通科連隊公式Webサイト

(画像提供:陸上自衛隊第50普通科連隊公式Webサイト

そして7年3月、第9普通科連隊の廃止に伴い第25普通科連隊に異動になり、重迫中隊の副中隊長を務め、さらに平成15年3月からは第10普通科連隊第3中隊中隊長に上番した。

以降職種部隊から離れるが、特徴系なキャリアと言えば指揮幕僚課程を陸自のCGSではなく、海自のCS(海上自衛隊指揮幕僚課程)に学んでいることだ。

さらにCS課程を卒業すると、船越に所在する自衛艦隊司令部の作戦幕僚部で運用幕僚を務めるなど、異例のキャリアを経験する。

なお陸海空自衛隊の統合運用を進める自衛隊では、数こそ多くはないがこのような陸海空の垣根を超えた幹部の運用はたまに見られる。

いわば高原は、陸自の幹部として海自の知見を吸収し、また陸自の知見を海自に提供する特別な役割を期待された幹部であると言ってもよいだろう。

 

またその間、スタッフや幕僚のポジションでは、第2師団司令部第3部の運用訓練幹部、統合幕僚会議事務局の第3幕僚室勤務、第2師団司令部第3部防衛班長、第12旅団司令部第2部長、第7師団司令部第1部長、中部方面総監部人事部総括班長、中部方面総監部人事部援護業務課長などの要職も歴任。

平成28年3月からは、陸上自衛隊高等工科学校で総務部長を務めるなど、やや変わり種のキャリアも経験した。

そして30年3月、高知県に所在する第50普通科連隊の連隊長に上番し、軽武装高機動力を誇る精鋭部隊を率いて日夜任務に励んでいる。

陸海空の統合運用を進める上で不可欠な知見を積んだ、今もっとも注目をして欲しい陸自幹部の一人であると言ってよいだろう。

 

では最後に、その高原と同期である33期組の人事の動向について見てみたい。

33期組は2014年に最初の陸将補が選抜され、2020年に最初の陸将が選抜される予定になっている年次だ。

そして2019年5月現在で、以下の幹部たちが陸将補の任にあたっている。

 

冨樫勇一(第33期)・陸上幕僚監部人事教育部長(2014年8月)

山根寿一(第33期)・第13旅団長(2014年8月)

牛嶋築(第33期)・東北方面総監部幕僚長兼ねて仙台駐屯地司令(2014年8月)

末吉洋明(第33期)・陸上幕僚監部運用支援・訓練部長(2014年8月)

廣惠次郎(第33期)・陸上幕僚監部指揮通信システム・情報部長(2015年3月)

児玉恭幸(第33期)・教育訓練研究本部副本部長兼ねて総合企画部長(2015年8月)

梅田将(第33期相当)・警務隊長(2015年12月)

酒井秀典(第33期)・第1ヘリコプター団長兼ねて木更津駐屯地(2016年3月)

宮本久徳(第33期)・高射学校長兼ねて下志津駐屯地司令(2016年12月)

堀江祐一(第33期相当)・陸上自衛隊高等工科学校長兼ねて武山駐屯地司令(2017年3月)

楠見晋一(第33期)・中央情報隊長兼ねて陸上総隊司令部情報部長(2017年8月)

更谷光二(第33期)・東北方面総監部幕僚副長(2018年3月)

※肩書はいずれも2019年5月現在。( )内は陸将補昇任時期。

※2018年8月以降の将官人事で昇任した陸将補の確認が未了のため、加筆する可能性あり。

 

以上のような状況になっており、まずは冨樫、山根、牛島、末吉の4名が中心になって、33期組の最高幹部人事は進んでいくことになるだろう。

 

高原については、先述のように海自のCSで学び、また自衛艦隊司令部に務めるなど、統合運用の現場で知見を積んだ幹部だ。

また、大火力を誇る部隊から機動力を活かした部隊まで、指揮官・幕僚としての経験も豊富であり、あらゆる局面で力を発揮してくれる高級幹部の一人である。

その活躍は要注目であり、今後とも目を離さずに応援していきたい。

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:陸上自衛隊第50普通科連隊公式Webサイト

◆高原敏訓(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
1年3月 陸上自衛隊入隊(第33期)
1年9月 第9普通科連隊(旭川)
7年3月 第25普通科連隊重迫中隊副中隊長(遠軽)
9年3月 第2師団司令部第3部運用訓練幹部(旭川)
12年3月 幹部学校付・海上自衛隊指揮幕僚課程(目黒)
13年3月 自衛艦隊司令部作戦幕僚部運用幕僚(船越)
14年3月 統合幕僚会議事務局第3幕僚室(市ヶ谷)
15年3月 第10普通科連隊第3中隊中隊長(滝川)
16年8月 第2師団司令部第3部防衛班長(旭川)
18年8月 研究本部総合研究部第3課(朝霞)
20年3月 東部方面総監部YS準備班長(朝霞)
21年3月 第12旅団司令部第2部長(相馬原)
23年4月 第7師団司令部第1部長(東千歳)
25年3月 中部方面総監部人事部総括班長(伊丹)
26年8月 中部方面総監部人事部援護業務課長(伊丹)
28年3月 陸上自衛隊高等工科学校総務部長(武山)
30年3月 第50普通科連隊長(高知)

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