中村裕亮(なかむら・ひろあき)|第32期・第15旅団長

その中村が陸上自衛隊に入隊したのは昭和63年3月。

1等陸佐に昇ったのが平成19年1月であったので、32期組1選抜となるスピード出世だ。

陸将補に昇ったのが26年3月であったので、こちらも32期組1選抜後期の昇任となる、32期組を代表する出世頭である。

(画像提供:陸上自衛隊第15旅団公式フェイスブック

原隊(初任地)は、北海道の帯広に所在する第4普通科連隊の小隊長。

その後、職種部隊での活躍を見ると、多くの幹部自衛官が思い出深いポストとして話してくれる中隊長ポストは都城に所在する第43普通科連隊第2中隊で、連隊長ポストには小倉に所在する第40普通科連隊で、それぞれ上番している。

またスタッフや幕僚のポジションでは、研究本部研究員、北部方面総監部幕僚副長、研究本部幹事兼ねて企画室長、教育訓練研究本部副本部長兼ねて総合企画部長などの要職を歴任。

中央(陸上幕僚監部)では、防衛部運用課、防衛部防衛課防衛班などを経て、班長ポストは教育訓練部教育訓練課の訓練演習班長で、課長ポストは教育訓練部教育訓練長に着任している。

その間、平成9年8月からは外務省の北米局日米安全保障条約課に出向し、また19年3月からは米陸軍戦略大学にも留学するなど、日米同盟を維持発展させる最前線でも活躍した。

そして平成31年4月、第15旅団長に着任して我が国の国防の最前線を護る重要な任務を任されている。

32期のみならず、我が国を代表する最高幹部の一人であると言ってよいだろう。

なお上記写真2枚めは、1ページめで触れた、我が国の重要な防衛拠点である宮古島を護る、田中広明・宮古警備隊長と握手をする中村である。

ぜひ、これら国防の最前線で我が国と世界の平和を守る一人ひとりの自衛官の活躍に注目し、応援して欲しいと願っている。

では最後に、その中村と同期である32期組の人事の動向について見てみたい。

32期組は、2019年夏の将官人事、すなわち間もなく、最初の陸将が選抜される予定の年次だ。

そのため2019年6月現在では、1選抜の幹部でも陸将補ということになる。

そしてその陸将補にある幹部たちは、以下の通りだ。

梶原直樹(第32期)・統合幕僚監部防衛計画部長(2013年8月)

大塚裕治(第32期)・陸上幕僚監部装備計画部長(2013年8月)

森下泰臣(第32期)・陸上幕僚監部防衛部長(2013年8月)

堀井泰蔵(第32期相当)・第5旅団長(2013年8月)

中村裕亮(第32期)・第15旅団長(2014年3月)

田尻祐介(第32期)・第12旅団長(2014年8月)

鬼頭健司(第32期相当)・東部方面総監部幕僚長兼ねて朝霞駐屯地司令(2014年12月)

木口雄司(第32期)・中部方面総監部幕僚長兼ねて伊丹駐屯地司令(2015年8月)

腰塚浩貴(第32期)・施設学校長(2015年8月)

青木伸一(第32期)・水陸機動団長兼ねて相浦駐屯地司令(2015年12月)

池田頼昭(第32期)・第10師団副師団長兼守山駐屯地司令(2016年3月)

檀上正樹(第32期)・陸上自衛隊小平学校長兼ねて小平駐屯地司令(2017年3月)

小谷琢磨(第32期)・第4施設団長(2017年8月)

斎藤兼一(第32期相当)・第7師団副師団長兼ねて東千歳駐屯地司令(2017年12月)

叶謙二(第32期)・開発実験団長(2018年3月)

佐々木俊哉(第32期)・自衛隊情報保全隊司令(2018年3月)

岩名誠一(第32期)・東北方面総監部幕僚副長(2018年8月)

岡田俊和(第32期)・北海道補給処長(2019年4月)

※肩書はいずれも2019年6月現在。( )内は陸将補昇任時期。

以上のようになっており、まずは梶原、大塚、森下、堀井の4名が1選抜で陸将補に昇任し、同期の最高幹部人事の中心になっている状況だ。

2019年夏の陸将人事も、おそらくこの4名を中心に選抜が進められるのではないだろうか。

中村については、第15旅団の旅団長を任されるほどの最高幹部だ。

おそらく後職に着任する際には、陸将に昇任をした上で、相当職となる非常に重要なポストに着任することは確実である。

いずれかの師団長か、もしくは前任である原田智総(第31期)のように、陸上総隊幕僚長などのポストも想定されるかも知れない。

いずれにせよ、中村を始めとした32期組は、今まさに国防の中心となって活躍する世代である。

その動向には今後も注目し、そして応援していきたい。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:陸上自衛隊第15旅団公式フェイスブック

◆中村裕亮(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
63年3月 陸上自衛隊入隊(第32期)

平成
元年3月 第4普通科連隊小隊長(帯広)
4年3月 調査学校
7年8月 幹部学校指揮幕僚課程
9年8月 外務省出向(北米局日米安全保障条約課)
11年1月 3等陸佐
11年8月 第43普通科連隊第2中隊長(都城)
13年3月 陸上幕僚監部防衛部運用課
14年7月 2等陸佐
16年3月 陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班
19年1月 1等陸佐
19年3月 中央情報隊付(米陸軍戦略大学留学)
20年8月 陸上自衛隊研究本部研究員
20年12月 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練課訓練演習班長
22年8月 第40普通科連隊長(小倉)
24年7月 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練課長
26年3月 北部方面総監部幕僚副長(防衛) 陸将補
27年8月 北部方面総監部幕僚副長(行政)
28年3月 陸上自衛隊研究本部幹事兼ねて企画室長
30年3月 陸上自衛隊教育訓練研究本部副本部長兼ねて総合企画部長
31年4月 第15旅団長

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コメント

  1. かてん より:

    毎朝通学中に楽しく拝見しております。
    私も、相手国に海空が対応しきれず本土に侵攻されるまでは陸自は活躍しないのかとも思っていましたが、そんなことないのですね。管理人さんのご説明とてもわかりやすかったです。

    • ytamon より:

      かてん様

      いつも記事を読んで頂いて嬉しく思います。
      また嬉しいコメントありがとうございました。

      かてん様のお役に立てたようで、本当に嬉しく思います。
      もちろん、一義的には陸自であっても、トータルで見れば海空の精強さも大きな抑止力です。
      そんな中、抑止力としての陸自の存在に余り気がついていない人の理解のお役に立てればという思いで、記事にさせて頂きました。
      これからも、お役に立てる記事を書いていきますので、応援宜しくお願いします!